引っ越し先のお隣さん
引っ越し先の、隣の女性とのメッセージです。お隣さんは、話していないことをいくつも知っています。
- 続報
- 人怖
- 違和感
- ご近所
- 住まい
- 心霊なし

この記録は『返ってきたヘアクリップ』の続報です。先に読むと、より分かります。

管理人 くろこ
10月11日(日)
10月13日(火)
10月16日(金)
10月20日(火)
一週間ぶりに、父についてきてもらって部屋へ戻った。洗面所の目地は真っ白に塗り直され、棚には水色のヘアクリップが二つあった。一つは私ので、もう一つは同じ形の、長い髪が絡まったものだった。
その日のうちに荷物をまとめ、駅前の不動産屋で見つけた霜見第二団地へ移った。ヘアクリップは二つとも、洗面所の棚に置いてきた。岡部さんにも森下さんにも、行き先は言っていない。
新しい部屋は3号棟の二〇六号室。玄関の鍵は、入った日に自分で業者を呼んで替えた。隣の三好さんは七十すぎの女性で、越してきた日にお茶の葉をくれた。
引っ越し先の、隣の女性とのメッセージです。お隣さんは、話していないことをいくつも知っています。
›ヒント1
三好さんが知っていることのうち、小寺さんが話していないものを探してみてください。ミントはいま、どこにありますか。
›ヒント2
三好さんの言い回しには、前のお隣さんと同じものがあります。三好さんは、この団地に来る前、どこに住んでいたのでしょう。
›解説を読む(ネタバレ)
ひとことで言うと
新しい隣人も、昔あの二〇二号室から出てきた人だった。
そう言える理由
- 1
「ベランダに出てたから」
→ ミントがベランダにあったのは、前のアパートのほう。
- 2
「どこへ行っても、森下さんだと思うけど」
→ 逃げた先も、同じ人の手の内にある。
- 3
「今は、わたしがお隣の番なのよ」
→ 二〇二号室を出た人は、次の部屋で「お隣」の役を引き継ぐ。
記録室の追記
二〇六号室の反対隣、二〇五号室には、来月、一人暮らしの女性が入居します。
森下さんからの紹介です。
›もっと詳しく
三好さんは森下さんから小寺さんを引き継いだ「お隣」で、前のアパートのベランダのミントも、置いてきたヘアクリップも知っている。けれど三好さん自身も、十一年前まで、あの二〇二号室に住んでいた人だった。二〇二号室を出た人は、次の部屋で「お隣」になり、次に越してくる人を見張る番になる。
入口はミントです。まだ段ボールの中なのに、三好さんは「ベランダに出てたから」と答えます。ベランダに出ていたのは、前のアパートのときです。「階段の上り方でわかるのよ」は岡部さんと同じ言葉で、行き先を言っていない森下さんから「よろしく」と頼まれています。ここまでは、森下さんが新しい見張りを隣に置いたように読めます。
最後の一通で、三好さんは十一年前まで、あの二〇二号室に住んでいたと言います。岡部さんの前の「前の方」たちと同じ部屋です。逃げ出した人は、次の部屋で「お隣」になり、置いてきたヘアクリップを持って、次の人の帰りを階段の音で待つ番になります。小寺さんも、もう二〇二号室を出た人です。

管理人 くろこ
毎晩21時に、記録が3件増えます。
次の記録まで(No.032〜034・3件)
--:--:--
見逃さないように、ホーム画面に追加する
iPhone(Safari)
下の共有ボタン(□に↑)→「ホーム画面に追加」
Android(Chrome)
右上の︙ →「ホーム画面に追加」
パソコン
Ctrl+D(Macは⌘+D)でブックマーク
