違和感記録室意味がわかると怖い話・毎晩21時更新
記録 No.009分類:メッセージ

実家に帰った妻

実家へ帰った妻とのメッセージです。妻の母は、娘の顔を見て、別の人の名前で呼びます。

しろちゃんの反応●●●●●読む目安 約2分
  • 続報
  • 人怖
  • 違和感
  • 家族
  • 心霊なし
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この記録は『母が漢字を覚えた』の続報です。先に読むと、より分かります。

管理人のくろこ

管理人 くろこ

今夜の記録は、実家へ帰った妻と夫のメッセージです。……「母が漢字を覚えた」の、その後です。
ミカ

9月19日(土)

霜見駅ついた。ここからバスで四十分
16:10
気をつけて。何かあったらすぐ連絡して
既読 16:58
16:15
着いた。ここ電波弱くて、電話はすぐ切れそう
17:04
お母さん、私の顔見て「あら、さえきさん。今日は早いのね」だって
17:06
完全に、私のことさえきさんだと思ってる
17:07
やっぱりボケが…?佐伯さんって人は?
既読 17:52
17:15
いない。お母さんは「みかちやんは おつかいに いつてる」って
17:55
居間に布団が二つ敷きっぱなし。私の部屋のタンス、服が半分なくなってる
17:56
警察に言ったほうがいいんじゃない?
既読 18:40
18:03
なんて言うの?母がボケて、服がなくなりましたって?笑 もう少し様子見る
18:44
洗面所に歯ブラシがもう一本ある。お母さんに聞いたら「みかちやんの」って
19:20
私のじゃない。誰かが、この家で私として暮らしてる
19:21
今すぐ帰ってきて。バスまだある?
既読 20:30
19:24
最終、もう出てた。玄関も勝手口も鍵かけた。お母さんはもう寝た
20:31
納屋の電気がついてる。見てくる
20:40
やめとけって。明日にしな
既読 21:30
20:45
納屋に佐伯さんがいた。私の服を着てた
21:30
外から鍵かけて、閉じこめた。お母さんには言ってない
21:31
今すぐ110番して!
既読 21:58
21:32
音声通話 応答なし
21:35
した。朝いちばんに来てくれるって。電話はすぐ切れるから、メッセージにして
21:59
今日はもう寝るね。おやすみ、こうちゃん
22:00

9月20日(日)

おはよう。お母さん元気
7:00
警察は?
既読 7:40
7:05
来てくれた。佐伯さん、連れていかれた。お母さんの知り合いだから、大ごとにはしないでもらった
7:41
よかった…。お母さんは?
既読 8:20
7:43
何も知らないで、朝ごはん食べてる
8:21
音声通話 応答なし
21:00
ごめん、お風呂だった。やっぱり電波悪いから、メッセージにしよ
21:40

9月21日(月)

おはよう。お母さん元気
7:00
お母さん、今朝から私のこと、ちゃんと「みかちやん」って呼んでくれる
10:20
よかった!佐伯さんがいなくなったからかな
既読 11:02
10:25
名義のことは、連休明けに役場に行く。実印持ってきてよかった
11:03
明日休みとれたから、そっち行こうか?
既読 18:47
18:00
来なくて大丈夫。23日の朝のバスで帰るから
18:48

9月22日(火)

おはよう。お母さん元気
7:00
明日、駅まで迎えに行くよ
既読 21:41
21:00
ありがと、こうちゃん。夕方には家に着くよ
21:42

9月23日(水)

こうちやん みかの ははです
4:52
みかちやんが ねてるあいだに すまほ かりました かぎは みかちやんが もつてるの
4:54
さえきさんが なやの なかで ずつと こうちやん こうちやん つて ないてるの
4:55

九月十九日、妻のミカは一人で霜見の実家へ帰った。前の晩、義母から「みかちやんは きのうの ゆうがた かえつてきて」と届き、ミカは「ボケが始まったのかも」と青い顔をしていた。鞄には、頼まれた実印と印鑑証明が入っていた。

ミカは返事が遅く、既読がつくまで一時間かかることもある。私のことは、付き合ったころからずっと「こうちゃん」と呼ぶ。

義母は目が悪く、ひらがなでしか打てない。夜は八時に寝て、朝は五時前に起きる。私は連休も仕事で、家に残った。これは、ミカが実家にいた五日間のやりとりだ。

実家へ帰った妻とのメッセージです。妻の母は、娘の顔を見て、別の人の名前で呼びます。

›ヒント1

義母は、どうして娘の顔を見て「さえきさん」と呼ぶのでしょう。この家で「みかちやん」として暮らしているのは、誰でしょう。

›ヒント2

納屋に閉じこめられたのは、義母が「さえきさん」と呼ぶ人です。9月20日から、毎朝のメッセージが何時ちょうどに届いているかも見てください。

›解説を読む(ネタバレ)

ひとことで言うと

納屋に閉じこめられたのはミカ。帰ってくるのが佐伯。

そう言える理由

  1. 1

    「完全に、私のことさえきさんだと思ってる」

    → この家で「さえきさん」と呼ばれているのは、ミカのほうだった。

  2. 2

    「納屋に佐伯さんがいた。私の服を着てた」

    → 閉じこめられたのは、義母が佐伯と呼ぶ人。本物のミカ。

  3. 3

    「こうちやん こうちやん つて ないてるの」

    → コウジをそう呼ぶのはミカだけ。警察は来ていない。

記録室の追記

九月二十三日の夕方、コウジさんの家には、ミカさんが帰ってきています。

実家の納屋の鍵は、その日のうちに、霜見第二団地7号棟301の野口さんが預かりに来ました。

›もっと詳しく

義母は、前の晩から家にいる佐伯を娘だと思い込み、本物のミカを「さえきさん」と呼んだ。20:40に納屋を見に行ったミカはそこで閉じこめられ、「佐伯さんを閉じこめた」と書いてきたのは、ミカのスマホを持った佐伯だった。警察は来ていない。納屋で「こうちゃん」と泣いているのが本物のミカで、実印を持った佐伯が、その日の夕方にコウジの家へ帰る。

入口は着いてすぐの一通です。義母はミカの顔を見て「あら、さえきさん」と言い、娘は「おつかい」に出ていると言います。タンスの服は半分なくなり、洗面所には「みかちやんの」歯ブラシがもう一本ある。誰かがこの家でミカとして暮らしていて、その佐伯が納屋にひそんでいた。ミカが納屋に閉じこめ、翌朝には警察が連れていった。そう読めます。

けれど、納屋で閉じこめられたのは、義母が「さえきさん」と呼んでいた本物のミカでした。21:30からの「ミカ」は、ミカのスマホを持った佐伯です。「私の服を着てた」のも当然で、警察は呼ばれていません。翌朝から、あいさつは毎朝7時ちょうどに届き、電話には出ず、義母は「みかちやん」と呼ぶようになります。23日の朝、義母は借りたスマホで、納屋で「こうちゃん」と泣く「さえきさん」のことを知らせます。実印を持った「ミカ」は、その日の夕方に家に着くと言っています。

管理人のくろこ

管理人 くろこ

……この記録と、同じものが出てくる記録があります。
この記録が好きな人へくろこの本棚(考察ホラーのおすすめ)

毎晩21時に、記録が3件増えます。

次の記録まで(No.035〜037・3件)

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