実家に帰った妻
実家へ帰った妻とのメッセージです。妻の母は、娘の顔を見て、別の人の名前で呼びます。
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- 家族
- 心霊なし

この記録は『母が漢字を覚えた』の続報です。先に読むと、より分かります。

管理人 くろこ
9月19日(土)
9月20日(日)
9月21日(月)
9月22日(火)
9月23日(水)
九月十九日、妻のミカは一人で霜見の実家へ帰った。前の晩、義母から「みかちやんは きのうの ゆうがた かえつてきて」と届き、ミカは「ボケが始まったのかも」と青い顔をしていた。鞄には、頼まれた実印と印鑑証明が入っていた。
ミカは返事が遅く、既読がつくまで一時間かかることもある。私のことは、付き合ったころからずっと「こうちゃん」と呼ぶ。
義母は目が悪く、ひらがなでしか打てない。夜は八時に寝て、朝は五時前に起きる。私は連休も仕事で、家に残った。これは、ミカが実家にいた五日間のやりとりだ。
実家へ帰った妻とのメッセージです。妻の母は、娘の顔を見て、別の人の名前で呼びます。
›ヒント1
義母は、どうして娘の顔を見て「さえきさん」と呼ぶのでしょう。この家で「みかちやん」として暮らしているのは、誰でしょう。
›ヒント2
納屋に閉じこめられたのは、義母が「さえきさん」と呼ぶ人です。9月20日から、毎朝のメッセージが何時ちょうどに届いているかも見てください。
›解説を読む(ネタバレ)
ひとことで言うと
納屋に閉じこめられたのはミカ。帰ってくるのが佐伯。
そう言える理由
- 1
「完全に、私のことさえきさんだと思ってる」
→ この家で「さえきさん」と呼ばれているのは、ミカのほうだった。
- 2
「納屋に佐伯さんがいた。私の服を着てた」
→ 閉じこめられたのは、義母が佐伯と呼ぶ人。本物のミカ。
- 3
「こうちやん こうちやん つて ないてるの」
→ コウジをそう呼ぶのはミカだけ。警察は来ていない。
記録室の追記
九月二十三日の夕方、コウジさんの家には、ミカさんが帰ってきています。
実家の納屋の鍵は、その日のうちに、霜見第二団地7号棟301の野口さんが預かりに来ました。
›もっと詳しく
義母は、前の晩から家にいる佐伯を娘だと思い込み、本物のミカを「さえきさん」と呼んだ。20:40に納屋を見に行ったミカはそこで閉じこめられ、「佐伯さんを閉じこめた」と書いてきたのは、ミカのスマホを持った佐伯だった。警察は来ていない。納屋で「こうちゃん」と泣いているのが本物のミカで、実印を持った佐伯が、その日の夕方にコウジの家へ帰る。
入口は着いてすぐの一通です。義母はミカの顔を見て「あら、さえきさん」と言い、娘は「おつかい」に出ていると言います。タンスの服は半分なくなり、洗面所には「みかちやんの」歯ブラシがもう一本ある。誰かがこの家でミカとして暮らしていて、その佐伯が納屋にひそんでいた。ミカが納屋に閉じこめ、翌朝には警察が連れていった。そう読めます。
けれど、納屋で閉じこめられたのは、義母が「さえきさん」と呼んでいた本物のミカでした。21:30からの「ミカ」は、ミカのスマホを持った佐伯です。「私の服を着てた」のも当然で、警察は呼ばれていません。翌朝から、あいさつは毎朝7時ちょうどに届き、電話には出ず、義母は「みかちやん」と呼ぶようになります。23日の朝、義母は借りたスマホで、納屋で「こうちゃん」と泣く「さえきさん」のことを知らせます。実印を持った「ミカ」は、その日の夕方に家に着くと言っています。

管理人 くろこ
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