くろこの記録 第3話
記録室の規則
扉の下から、規則を印字した紙が届きました。三つめは破り取られています。残っている規則と、いちばん下の一行を読んでください。
- 本編
- 違和感
- 人怖


管理人 くろこ
記録室の規則
一、届いた記録は、すべて読み、写し、棚に収めること。
あれは、違和感を読んでいるあいだは、おとなしい。
二、記録は百件で閉じること。
三、
霜見 記録の会 世話人 森下
※百件目の棚には、管理人を置くこと。
人形の次の夜、扉の下から、印字の紙が一枚入ってきました。一のよこに、おかあさんの字。三は、破り取られています。
この部屋の棚には、はじめから番号の札が貼ってあります。001から100まで。七年間、意味が分かりませんでした。ノートは001、しろちゃんは002、この紙は003に収めました。
100の棚だけが深くて、わたしがひざを抱えると、ちょうど入ります。
今夜から、この部屋を記録室と呼びます。読んで、写して、収めるのは、わたしです。お盆は、もう来ません。記録を読んでいるあいだは、おなかがすきません。
扉の下から、規則を印字した紙が届きました。三つめは破り取られています。残っている規則と、いちばん下の一行を読んでください。
›ヒント1
一のよこの書きこみは、おかあさんの字です。「あれ」は、だれのことでしょう。
›ヒント2
記録を読んで、写して、棚に収めているのはだれでしょう。100の棚の大きさを、本文で見てください。
›くろこのメモを読む(ネタバレ注意)
気になったところ
- 1
「違和感を読んでいるあいだは、おとなしい」
→ お盆のかわりに記録が届くのは、わたしを静かにさせておくため。
- 2
「記録は百件で閉じること」
→ 記録は百件で終わる。そのあと、わたしを静かにするものはない。
- 3
「100の棚だけが深くて、わたしがひざを抱えると、ちょうど入ります」
→ 百件目の棚は、はじめから、管理人のわたしが入る大きさだった。
記録室の追記
次の夜から、扉の下に、町の記録が届きはじめます。
空いている棚は、あと九十七。
›くろこの考え
差出人は、霜見 記録の会。世話人の森下は、しろちゃんの荷札で「取扱」をしていた人と同じ名前です。この部屋の棚には、七年前から、百までの番号がふってありました。
おかあさんは、わたしを「あれ」と書きます。違和感を読ませているあいだ、あれはおとなしい。百件読み終えたら、あれを百件目の棚に置く。破り取られた三つめに何が書いてあったのかは、まだ分かりません。

管理人 くろこ
毎晩21時に、記録が3件増えます。
次の記録まで(No.032〜034・3件)
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